ポーカー(テキサスホールデム)のプリフロップにおいて、3ベットに対してさらにレイズを返すアクションが4ベットです。プリフロップの攻防が激しくなる現代ポーカーでは、4ベットの理解と使い方が上級者への必須スキルとなっています。
この記事では、4ベットの意味・ベッティング構造の中での位置づけ・バリューとブラフの使い分け・サイジング・対応策・注意点を解説します。
4ベットとは?
4ベット(4-Bet)とは、3ベットに対するリレイズのことです。プリフロップにおけるベッティングアクションは以下の順序で進みます。
| 名称 | アクション | 例 |
|---|---|---|
| 1ベット | ブラインド(強制ベット) | BB 1BB |
| 2ベット(オープンレイズ) | 最初の任意レイズ | UTGが3BBにレイズ |
| 3ベット | オープンレイズへのリレイズ | COが9BBにリレイズ |
| 4ベット | 3ベットへのリレイズ | UTGが22BBにリレイズ |
| 5ベット | 4ベットへのリレイズ(多くはオールイン) | COがオールイン |
4ベットは非常に強いアクションであり、相手に「自分は本当に強いハンドを持っている」というメッセージを送ります。そのため、3ベットに対してフォールドするプレイヤーは多く、4ベット自体の成功率(フォールドさせてポットを取る確率)は高い傾向にあります。
4ベットのレンジ
4ベットには大きく分けてバリュー4ベットとブラフ4ベットの2種類があります。どちらも適切な比率で混ぜることが、バランスの取れた戦略の鍵です。
バリュー4ベット
純粋に強いハンドで行う4ベットです。相手にコールまたは5ベットされても有利に戦えるハンドで構成します。
- A♠
A♥
:最強のスターティングハンド。どんな相手の3ベットレンジに対してもフェイバリット - K♦
K♣
:AAに次ぐ強さ。5ベットオールインにもコールできる - A♠
K♥
:AKはトップペア・トップキッカーを作りやすく、4ベットポットでも十分に戦える - Q♥
Q♠
:QQは多くの場合バリュー4ベットに含まれるが、相手のレンジによっては慎重に
ブラフ4ベット
フォールドエクイティを活用した4ベットです。相手を降ろすことが主な目的ですが、コールされた場合のバックアッププラン(エクイティ)も持っています。
ブラフ4ベットのハンド選択ではブロッカー効果が重要です。Aを1枚持っていると、相手がAA・AKを持つ組み合わせが減り、4ベットに対してフォールドしやすくなります。
4ベットの具体例
典型的な4ベットのシチュエーションを見てみましょう。
状況
UTGが A♠
A♥
で3BBにオープンレイズしました。COが9BBに3ベットします。UTGはここで22BBに4ベットします。
4ベットの効果
- COがフォールドした場合:3ベットのチップ(9BB)+ブラインド(1.5BB)=10.5BBを獲得。AAで4ベットした場合、相手が降りるのはやや残念だが、リスクなくポットを取れる
- COがコールした場合:ポットが約46BBになり、AAでポストフロップを戦える。フロップで大きなCBetを打ち、バリューを追求する
- COが5ベット(オールイン)した場合:AAなので喜んでコール。最高のシナリオ
ブラフ4ベットの例
同じ場面で、UTGが A♠
5♠
を持っている場合もブラフ4ベットが有効です。
- Aのブロッカーにより、相手がAA・AKを持つ確率が下がる
- 相手の3ベットレンジの多く(AQo、JJ、TT等)をフォールドさせられる
- 万が一コールされても、フラッシュドローやAヒットのバックアップがある
4ベットのサイジング
4ベットのサイズはポジションと状況に応じて調整します。
| 状況 | 推奨サイズ | 例(3ベットが9BB) |
|---|---|---|
| IP(ポジションあり) | 3ベットの2.2〜2.5倍 | 20〜22BB |
| OOP(ポジションなし) | 3ベットの2.5〜3倍 | 22〜27BB |
| SPRが低い場合 | オールイン | スタック全投入 |
重要なポイント:バリューでもブラフでも同じサイズにすることが大切です。サイズを変えると、相手にハンドの強さを読まれてしまいます。
4ベットを受けた場合の対応
逆に自分が3ベットした後、4ベットを受けた場合の対応も重要です。
5ベット(オールイン)
AA・KKなどのプレミアムハンドでは5ベットオールインが基本です。AKsも状況によっては5ベットに含まれます。
コール
QQ・JJ・AKなどのハンドは、4ベットに対してコールしてフロップを見る選択肢もあります。ただし、4ベットポットは大きくなるため、ポストフロップの判断が重要です。
フォールド
3ベットのレンジの大部分(ブラフ3ベットや弱めのバリュー)はフォールドが正解です。4ベットは非常に強いレンジを示しているため、無理にコールする必要はありません。
よくある間違い
- バリューだけで4ベットする:AA・KKでしか4ベットしないと、相手に「4ベット=超プレミアム」と読まれてフォールドされやすくなる。適度にブラフ4ベットを混ぜることでバランスを取る
- ブロッカーを無視してブラフ4ベットする:J♦
10♣
のようなAを含まないハンドでブラフ4ベットしても、相手のAA・AKの確率を下げる効果がなく非効率 - サイズがバリューとブラフで違う:バリュー4ベットを大きく、ブラフ4ベットを小さくするプレイヤーがいるが、これでは相手にサイズで読まれてしまう
- 4ベットの頻度が高すぎる:頻繁に4ベットすると、相手に5ベットやトラップで対抗される。適切な頻度を保つ
- ポジションを考慮しない:OOPでの4ベットはIPより大きめのサイズにすべき。同じサイズだと相手にコールされた場合にポジション不利が響く
まとめ
4ベットは3ベットに対するリレイズで、プレミアムハンドのバリュー目的と、ブロッカーを活用したブラフ目的の2種類があります。適切なサイジング・レンジ構築・バリューとブラフのバランスを意識して、プリフロップの攻防を有利に進めましょう。
また、4ベットを受けた場合の対応(5ベット・コール・フォールド)も事前に準備しておくことで、冷静な判断ができるようになります。


