ポーカー(テキサスホールデム)で3枚同じランクのカードが揃った状態をスリーオブアカインド(スリーカード)と呼びますが、その作り方によってセットとトリップスに区別されます。
この記事では、セットとトリップスの違い・それぞれの強さ・プレイ方針・具体例・注意点を解説します。
セットとトリップスの違い
| 名称 | 作り方 | 例 | 強さ |
|---|---|---|---|
| セット(Set) | ポケットペア+ボード1枚 | 手札 8♦ 8♠ + ボード 8♥![]() |
非常に強い |
| トリップス(Trips) | 手札1枚+ボード2枚 | 手札 A♥ 9♣ + ボード 9♠ 9♦![]() |
強いが注意が必要 |
どちらも「スリーオブアカインド」というハンドランクは同じですが、ポーカーの実戦ではセットの方がトリップスより圧倒的に強いとされています。その理由を詳しく見ていきましょう。
セットが強い理由
1. 相手から見えにくい(隠れた強さ)



あなたが 8♦
8♠
を持っている場合、このフロップで8のセットが完成しています。しかし、相手からはボードに8が1枚あるだけで、あなたが88を持っているとは気づきにくいです。
相手は自分のKxやポケットペアが強いと思ってベットやコールを続けるため、大きなポットを取りやすくなります。これがセットの「隠れた強さ」です。
2. キッカー負けのリスクがない
セットはポケットペア2枚+ボード1枚で構成されるため、同じランクのセットが他のプレイヤーに存在する確率が極めて低いです(残り2枚中1枚を相手が持つ必要がある)。キッカーで争う場面がほぼありません。
3. フルハウスに発展しやすい
セットからフルハウスに発展する確率は、ターンとリバーで約33%あります。すでに強いハンドがさらに強くなる可能性があり、相手のストレートやフラッシュをも逆転できます。
トリップスの注意点
1. 相手にもバレやすい



ボードにペアがある場合、他のプレイヤーも同じランクを持っている可能性があります。例えばあなたが A♥
9♣
でトリップスを持っていても、相手が K♦
9♠
を持っていれば、同じトリップスでキッカー勝負になります。
2. キッカーが重要
トリップスはボードの2枚+手札1枚で構成されるため、もう1枚の手札(キッカー)が強さを決定します。A9のトリップスはK9のトリップスに勝ちますが、セットではこのような状況がほぼ発生しません。
3. 相手がフルハウスの可能性
ボードにペアがある場合、相手がポケットペアを持っていればすでにフルハウスを完成させている可能性があります。トリップスでは、フルハウスに負けるリスクを常に考慮する必要があります。
セットのプレイ方針
具体例:セットでのバリュー追求







あなたはCOで 7♠
7♣
を持ち、フロップで7のセットを完成させました。
- フロップ:ドライボードなので、ミディアムサイズ(50%ポット)でバリューベット。相手のJxやポケットペアからバリューを取る
- ターン:引き続きベット。相手がJを持っていればコールし続ける可能性が高い
- リバー:ポットが大きくなっているので、相手のハンドに応じてバリューベットまたはチェック(トラップ)
セットはほぼすべてのボードで3ストリート打ち切れる強いハンドです。スロープレイ(チェックして罠を仕掛ける)よりも、ベットしてバリューを追求する方が多くの場面で利益的です。
トリップスのプレイ方針
トリップスの場合はセットほど無条件にバリューを追求できません。
- キッカーが強い場合(A9、K9等):バリューベットを積極的に行う。キッカー勝負でも優位に立てる
- キッカーが弱い場合(79、69等):ポットコントロールを意識。相手もトリップスを持っていた場合にキッカー負けする
- 相手がレイズしてきた場合:フルハウスの可能性を考慮。特にタイトなプレイヤーのレイズには注意
セットマイニングとは
ポケットペアでコールしてセットを作ることを目指すプレイをセットマイニングと呼びます。フロップでセットが完成する確率は約11.8%(約8.5回に1回)です。
| 条件 | セットマイニングの判断 |
|---|---|
| スタック 100BB以上 | ✅ インプライドオッズが十分。コールして狙う価値あり |
| スタック 50〜100BB | ⚠️ 状況次第。相手のレンジと合わせて判断 |
| スタック 50BB以下 | ❌ インプライドオッズが不足。セットを作っても十分なリターンを得にくい |
よくある間違い
- セットとトリップスを同じように扱う:セットは積極的にバリューを追求できるが、トリップスはキッカーやフルハウスのリスクを考慮する必要がある
- セットでスロープレイしすぎる:「強いから罠を仕掛けよう」とチェックし続けると、相手にフリーカードを与えてドローを完成されたり、バリューを逃す。基本はベット
- 浅いスタックでセットマイニングする:スタックが浅いとセットを作っても大きなリターンが得られず、コール自体がマイナス期待値になる
- トリップスでキッカーを無視する:ボードペアのトリップスではキッカーが勝敗を分ける。弱いキッカーでの過度なバリューベットは危険
- ペアボードでオーバーペアを過信する:ボードに99が出ている場面でKKを持っていても、相手が9を持っていればトリップスに負けている。ペアボードではオーバーペアの価値が下がることを意識する
まとめ
セットとトリップスはどちらもスリーオブアカインドですが、作り方と強さが大きく異なります。セットはポケットペアから作る「隠れた強さ」を持つ非常に強いハンドで、積極的にバリューを追求できます。
一方、トリップスはボードペアから作るため相手にもバレやすく、キッカーやフルハウスのリスクを考慮した慎重なプレイが必要です。この違いを理解して、それぞれに適したプレイ方針を取りましょう。

