ショーダウン(Showdown)とは?
ショーダウン(Showdown)とは、ポーカーにおいてリバーまでのベッティングラウンドが終了した後、残っているプレイヤー全員がハンド(手札)を公開し、勝敗を決定するプロセスのことです。
テキサスホールデムでは、プリフロップ・フロップ・ターン・リバーの4回のベッティングラウンドがあります。途中で全員がフォールドして1人だけ残ればその時点で勝者が決まりますが、リバー終了時に2人以上のプレイヤーが残っている場合、ショーダウンとなります。
ショーダウンでは、5枚のコミュニティカードと各プレイヤーの2枚のホールカードの中から最も強い5枚の組み合わせを作り、ハンドランクの強さで勝敗を決めます。
ショーダウンのルール:誰から手札を見せるのか?
ショーダウンには「誰から手札を公開するか」という明確なルールがあります。これを知らないと、テーブルで混乱を招くことがあります。
基本ルール:最後のアグレッサーから
リバーで最後にベットまたはレイズをしたプレイヤー(ラストアグレッサー)が最初にハンドを公開します。その後、時計回りに順番に公開していきます。
例えば、リバーでプレイヤーAがベットし、プレイヤーBがコールした場合、先にハンドを見せるのはベットしたプレイヤーAです。
リバーで全員チェックの場合
リバーで誰もベットせず全員がチェックで回った場合は、ポジションの早いプレイヤー(SBに近い方)から順にハンドを公開します。
マック(Muck)について
ショーダウンの順番が回ってきたとき、相手のハンドが自分より強いことが明らかな場合、ハンドを見せずにフォールドする(マックする)ことが認められています。これは自分のハンド情報を他のプレイヤーに知られないようにするための戦略的な行動です。
ただし、カジノやポーカールームによってはルールが異なる場合があるため、プレイ前に確認しておきましょう。
ショーダウンバリュー(Showdown Value)とは?
ショーダウンバリューとは、ベットせずにチェックで回してショーダウンに持ち込むことで利益が出る可能性があるハンドの価値のことです。英語では「SDV(Showdown Value)」と略されることもあります。
例えば、中程度の強さのハンド(ミドルペアやボトムペアなど)は、バリューベットするには薄すぎるが、ショーダウンすれば勝てる可能性がある――このようなハンドを「ショーダウンバリューがある」と言います。
ショーダウンバリューがあるハンドの特徴
ショーダウンバリューの概念は、エクイティの理解と密接に関わっています。自分のハンドがポットの一定割合以上のエクイティを持っている場合、ショーダウンに行くことで長期的にプラスになります。
ショーダウンに行くべきハンド vs 行くべきでないハンド
すべてのハンドでショーダウンを目指すのは正しい戦略ではありません。ハンドの強さやボードの状況に応じて判断する必要があります。
ショーダウンに行くべきハンド
- 強いメイドハンド:トップペア・グッドキッカー以上。これらは積極的にバリューベットしつつショーダウンを目指す
- ショーダウンバリューのあるハンド:セカンドペアやサードペアなど。ベットではなくチェックコールやチェックで回してショーダウンに持ち込む
- ブラフキャッチャー:相手がブラフしている可能性が高い場面で、最低限の強さを持つハンド
ショーダウンに行くべきでないハンド
- 完全なエアー(ハイカードのみ):勝てる見込みがほぼないため、ブラフするかフォールドするのが正解
- ドローの外れたハンド:フラッシュドローやストレートドローが完成しなかった場合、ショーダウンでは勝てないのでブラフに転じるか降りる
- ボードに大きく負けているハンド:ボードの状況から見て明らかに相手に負けている場合は、コストを抑えるためにフォールドする
具体例:ショーダウンの場面
実際のハンド例を見て、ショーダウンがどのように行われるかを確認しましょう。









この例では、フロップで K♠
9♥
4♦
が開き、ターンで 7♣
、リバーで 2♠
が落ちました。
COは K♥
10♦
でトップペア(キッカー10)を持ち、リバーでベットしました。BBは 9♦
9♣
でミドルセット(9のスリーカード)を持ちコールしています。
ショーダウンの結果、最後にベットしたCO(ラストアグレッサー)が先にハンドを公開します。COはキングのワンペアを見せますが、BBがナインのスリーカードを公開し、BBの勝利となります。
このように、BBはスロープレイでコールに回し、相手のベットを引き出してショーダウンでポットを獲得しました。もしBBがチェックレイズしていた場合、COがフォールドしてしまう可能性があったため、コールでショーダウンに持ち込む判断は合理的だったと言えます。
ショーダウンに関するよくある間違い
1. 必ずショーダウンまで行くべきだと思っている
初心者に多い間違いです。「せっかくお金を入れたのだから最後まで見たい」という気持ちは分かりますが、明らかに負けている場面でコールし続けるのは大きな損失につながります。ポットオッズに合わないコールは避けましょう。
2. ショーダウンの順番を無視する
ラストアグレッサーから見せるというルールを知らず、順番を飛ばしてハンドを見せてしまうケースがあります。ルールを守ることでスムーズなゲーム進行に貢献しましょう。
3. ショーダウンバリューのあるハンドでブラフする
中程度の強さのハンドでベットすると、相手の弱いハンドはフォールドし、強いハンドだけがコールやレイズしてきます。結果的に、チェックしていれば勝てたはずのポットを失うことになります。ショーダウンバリューがあるハンドは、チェックで回してショーダウンに持ち込む方が得策です。
4. 相手のハンドを見る権利を放棄する
ショーダウンでコールした側には、相手のハンドを見る権利があります。相手がマックしようとしても、ディーラーにカードを見せてもらうようリクエストできます。これはハンドレンジの推測に役立つ貴重な情報源です。
まとめ
ショーダウンはポーカーの最終局面であり、勝敗が確定する重要な場面です。以下のポイントを押さえておきましょう。
- ショーダウンとは:リバー終了後に残ったプレイヤーがハンドを公開し、最も強い役を持つプレイヤーがポットを獲得するプロセス
- 公開順序:最後にベットまたはレイズしたプレイヤー(ラストアグレッサー)から公開する
- ショーダウンバリュー:ベットには向かないが、ショーダウンすれば勝てる可能性のあるハンドの価値
- 戦略的判断:すべてのハンドでショーダウンを目指すのではなく、ハンドの強さとボードの状況に応じてフォールド・ブラフ・ショーダウンを使い分ける
ショーダウンのルールと戦略を正しく理解することで、テーブルでの判断力が向上し、長期的な収益アップにつながります。
関連用語
- ブラフ:弱いハンドで相手をフォールドさせるためのベット。ショーダウンを避けたい場面で使う
- バリューベット:強いハンドでショーダウン前に利益を最大化するベット
- フォールド:ハンドを捨ててポットを諦めること。ショーダウンに行く価値がないときの選択肢
- エクイティ:ポットに対する自分の取り分の期待値。ショーダウンバリューの判断基準
- ハンドレンジ:相手が持ちうるハンドの範囲。ショーダウンでの勝率を推測するために重要
- スロープレイ:強いハンドをあえてチェックやコールで隠し、ショーダウンまで相手を引き込む戦術
- チェックレイズ:チェックしてから相手のベットにレイズする戦術
- ポットオッズ:コールに必要な金額とポットの比率。ショーダウンまで行くかの判断材料